みなさん、おはようございます。
ヌエゴリラと申します。
今回は、アイシールド21について、紹介したいと思います。
全37巻ある本作は、アメリカンフットボールを題材とした作品です。ドクターストーンの原作者である稲垣理一郎先生と、現在はワンパンマンの絵の担当でもある村田雄介先生のタッグで描かれました。
筆者はアイシールド21を最近になって読んだのですが、前提知識としては上記に加え、主人公の名前や特色、主人公チームの一部キャラと特色、一部敵キャラくらいでした。
魅力な点
画力
そもそも画力とはなんだっていう話もあるし、好みなどもあるので一概に言えることではありませんが、村田雄介先生の画力が素人目で見てもすごいなと思います。キャラのかき分けもしっかりできているし、ここぞという場面の見開きなどは迫力満点です。
泥門デビルバッツというチームとストーリー
主人公チームである泥門デビルバッツにオールラウンダーな選手は一人もいなくて、でも一芸に特化した選手たち(その一芸以外は普通どころか下手レベルまである)が所属し、それをブレイン的存在である蛭魔妖一が駆使して勝っていくというストーリーが面白いです。
一芸の特化の仕方が尋常ではなく、その一芸だけなら全国トップレベルで、総合力では相手チームに劣る泥門デビルバッツが強敵に勝っていくストーリーに説得力が生まれています。
まあ、そもそも敵も一部キャラが尋常じゃないだけで、敵チームもモブが多いチームは意外とあったりするのですが……。
敵は敵で、それぞれ思想や哲学を持っており、掘り下げも長すぎずいい感じで、そんな強敵たちに紙一重で勝っていくストーリーはややワンパターンではありますが面白いです。

上の画像は栗田良寛君です。こんなデフォルメみたいなキャラおるわけないやろと思うかもしれませんが、マジでこんな感じです。ようやくマウスでまともに描けるキャラと出会えました(笑)。
ちなみに彼、泥門デビルバッツの初期メンバーであり、随所で活躍する良キャラです。
微妙な点
世界編の駆け足気味
アイシールド21の大半は、泥門デビルバッツが大会を勝ち抜いていくストーリーですが、最後のほうに世界編といって、日本のオールスターを集めて全世界参加のトーナメントをやるストーリーがあります。作中の日本が強すぎるのもあるとは思うのですが、決勝戦のアメリカ戦以外ほぼダイジェストです。それどころか、決勝戦のアメリカ戦ですら、今までの戦いと比べたら短めです。
本作に限った話じゃないですが、世界編をやるならこっちもそれなりの密度で描いてほしいのですが、ネタ切れもあるのか、なかなかそうはならない傾向がある気がします。だったらぶっちゃけ高校編で終わっとけよとも思います。
一部キャラのすごさがよくわからない
特にレシーバーについてはすごさがよくわからないことが多いです。主人公チームのレシーバーの雷門太郎(通称モン太)は、ボールを一切見ずに感覚と経験だけでボールを背面キャッチするデビルバックファイアとか、おそらく無自覚でボールの縫い目を狙ってのボール強奪とかすげーと思う場面は多いのですが、それ以外のレシーバーはほぼただのフィジカル頼りのごり押しなだけにしか見えず、いまいち何がすごいのかよくわからないです。特に、本庄鷹というレシーバーに至っては、空中を歩くようなキャッチというもうすごさどころか描写自体がよくわからないキャラもいたりします(でも作中の人物はめっちゃ驚いている)。
強い敵キャラの半分くらいは、恵まれた体格によるごり押し戦法に見えてしまうことが多く、技術的にすごいなあというキャラはあまりいないように思えてしまいます。
ロースコアな試合
筆者はアメフトについてまったく詳しくないですし、本作を読んだ後でもルールなんてほぼ理解していないです。ただ、作中の描写やアメフトの特性を筆者なりの浅い知識で考えたとき、実力差がありすぎて強いほうが3桁得点いくことはあっても、両方の得点が3桁行くようなノーガードのような試合は多分ないんだろうと思います。
でも、それでもそんな試合が見たかった。泥門デビルバッツの特性および方針は、「99点取られても100点取れば勝ちだ」という攻撃に重きを置いた感じだったのでなおさら。でも、作中では3桁はおろか、二桁後半の試合すらなかったと思います(一方的なものなら二桁後半はありましたが)。得点をいくら取られようが、それより多く取り返せば勝ちだということを言いたかったんでしょうが、もののたとえとしてやや盛りすぎでは?と思わざるを得ません。
実力が近いものが戦えばロースコアになる方がリアリティーはあるかもしれませんが、フィクションなんだからむしろもっとはっちゃけてほしかったと思います。
まとめ
以上が、アイシールド21の紹介でしたが、いかがだったでしょうか。
いまいちすごさが伝わらなかったり、変に小さくまとまっているところはありますが、全体の大筋のストーリーはいいし、何より主人公チームは魅力にあふれています。
本作を読む前は、泥門デビルバッツというチームに主人公が加入して強くなるだけかと思っていたのですが、本作は開始時点だと部員が2名しかいなく、部員を募るところからスタートするのは意外でした。部員集めパートはやや間延びしますが、本格的に練習が始まって大会が始まってからは面白いので、興味がある方はぜひ読んでください。
それではまた、次回の投稿でお会いしましょう。
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