みなさん、おはようございます。
ヌエゴリラと申します。
今回は、2025年1月期に筆者が視聴していたドラマ、「問題物件」「プライベートバンカー」「御上先生」について紹介したいと思います。
問題物件について
魅力な点
ストーリー
本作は、不動産屋を主人公に、いろんな不可解なことが起こる物件についての謎を解き明かす物語となっており、その謎を解き明かす展開や論理が破綻しておらず、それなりに面白く視聴できました。
微妙な点
犬頭の掘り下げ不足
本作の主人公の相棒的存在になる上川隆也演じる犬頭ですが、明らかな匂わせもあり普通に視聴していれば、犬頭=とある人が飼っている犬ということはわかります。この時点で、現実的世界観のお話なのになんで犬が擬人化してんねん!と思わなくもなかったですが、まあフィクションだし現実的なノーマルミステリよりは変わったエッセンスがあるのも悪くないか……と犬頭が後半どうなるか見物だったのですが、最終話においてちょろっと犬頭のモノローグがあって物語は終わります。別にその展開が破綻しているわけじゃないですが、もっと深く掘り下げてドラマを展開させれば、もっと面白い作品になったのに、と思います。
プライベートバンカーについて
魅力な点
ストーリー
顧客一人一人に専属で付き、「金庫番」として富裕層の資産の総合コンサルティングを行うプライベートバンカー庵野甲一が、とある大富豪からの依頼により、遺産を巡る家族の骨肉の争いから資産を守るストーリーなのですが、これがまた独特の味わいがあります。
遺産を少しでも多くほしい家族たちは、あの手この手でほかの家族を蹴落とそうとしたり、あるものは資産家である父に媚びを売ったり、まあとにかく醜い争いが繰り広げられるのですが、庵野もあの手この手でその争いをうまく止めます。この止め方が、不正を暴いたり弱みを握ったりして更生させる!黙らせる!というよりは、「このまま突き進むと損をします。ここはこの条件を吞んだほうがよろしいかと」と誘導して自発的に止めさせます。で、この内容がただの詐欺ではなく、突き進めば相手を陥れることは可能だが自分も破滅するのも確かで、それよりは「本当に悪い案じゃない」のもポイント。庵野にうまくしてやられた人は悔しそうではあるのですが、破滅の道を食い止めてくれたことは事実なので「ありがとう」と感謝までする始末。人間心理と経済テクニックを組み合わせたストーリーは、痛快ではないけど感心してしまうものでした。
物語のラストも微妙にダークだったりと、一味違うドラマだなと思いました。
微妙な点
プロ養子の回
物語中盤、絶賛遺産争いが過熱している最中、資産家が「優しくしてくれた介護士を養子に迎え入れ、その介護士に全財産を相続させる」という展開があります。もちろん家族からは猛反対を食らうのですが、庵野も「資産を守る」という観点から、介護士にも心を許さず介護士の調査を始めます。結果、その介護士は「プロ養子」と言われる類のもので、これまでたくさんの資産家にたいして丁寧に接し、その介護テクに魅了された資産家の養子となることで遺産を貰い豪遊していたことが明らかになります。
そもそも、介護でちょっと優しくされたくらいで養子にして遺産を相続させたいという展開もなかなかファンキーですが、それはそれで資産家も幸せで介護士も幸せならWINWINでしかないやん、と(まあ家族は損しかありませんが、資産家にやさしくしてこなかったので自業自得)。これは物語中でも介護士自身から言われる理論で、実際その通りでしかない。本性自体は醜いかもしれませんが、介護のテクが圧倒的によかったのは事実です。
本作に限らず、「背景はどうあれやってきた事実は変わりないのに、背景だけを優先して掌を返す」という展開はちょくちょくありますが、結構嫌いなんですよねこの展開。心からの善意ではないことにショックを受ける気持ちはわかりますが、事実は事実として総合的に考えてほしい。百歩譲って悩んだうえでやっぱり気持ち優先というならギリ受け入れますが、たいていすぐに掌を返す。本作も例にもれずそうでした。
「資産を守る」とはどこまでを指すのか。資産家が介護士の本性を知らなければ「納得する遺産相続先」だったはずであり、それをわざわざ阻止したとなれば、何をもって「資産を守る」なのか。放送当時はそう思いましたが、ラストを見れば、その理由については納得できます。
御上先生について
魅力な点
豪華俳優陣
本作、学園ドラマなのでキャストは多いと思いますが、それにもかかわらず松坂桃李をはじめ、豪華俳優陣で固めているのはすごいなと思いました。
高校生役の演者たちも、知らない人が多かったですが割と演技がうまいなと思いました。
微妙な点
ストーリー
本作、初手からいきなり殺人事件があったり、終始重苦しく淡々とした展開が続くので、「今までの学園ドラマとは一線を画す名作になるんじゃなかろうか」と期待していましたが、結局はその辺の学園ドラマより面白くなかったなと感じました。
正直、何を伝えたかったのかあまりわからなかったです。おそらくは「自分で考えることの大切さ」は一つテーマとしてあると思うのですが、いかんせん先述した通り淡々としているのであまり伝わりません。学園ドラマといえば、割とパッション系が多いと思っていて、だからこそ伝えたいメッセージも伝わるし熱いシーンは面白いのですが、本作はずっと平坦な展開が続く。最終的には学園の不正を暴いて終了。高校生は精神的に成長したし、学園ドラマとして何かを逸脱していたわけではないので、こちらが過度に期待しすぎただけといえばそれまでなんですが、面白くなかったです。
つまらないわけではない。でも面白いところもない。そういう作品の典型だったと思います。
まとめ
以上が、筆者が視聴した2025年1月期のドラマの感想でしたが、いかがだったでしょうか。
1,2話くらいまでは御上先生が覇権臭漂っていたのですが、特に爆発することなく失速。問題物件は普通に面白かったですが、1話完結型なので飽きてくる。プライベートバンカーが安定はしていたし先も気になる作品でした。ただ、わずか9話で終わるんですよね。まあ、遺産争いという設定だけで9話持たせたとも言えますが。
それではまた、次回の投稿でお会いしましょう。
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