みなさん、おはようございます。
ヌエ☆ゴリラと申します。
今回は、ソウルイーターについて紹介したいと思います。
本作は、月刊少年ガンガンにて10年弱連載された漫画で、全25巻、アニメ化もされた作品となります。
魅力な点
バトル
本作の最大の魅力は、なんといってもバトルシーンです。躍動感ある殺陣の描写がうまいし、能力や格闘も単調すぎず、でも変にひねりすぎず、頭3:力7くらいのブレンドの戦いは見事としか言いようがない。熱いシーンもしっかり熱いし、「バトル」という観点だけでいえば、個人的には3本の指に入ります。
特に、ブラック★スター関連のバトルは当たりしかない。vsミフネ2回目は原作もよかったですが、アニメは挿入歌までついていてなおよかったです。
あと、本作は味方vs敵だけでなく、味方vs敵vs第3勢力みたいな、三つ巴以上のバトルが見られるのも魅力。本来カオスになって難しい描写だと思いますが、これもまたうまく描かれて相乗効果でさらに面白くなっています。
キャラ
本作、世界観として「武器化できる人間」が当たり前にいます。本作は「死神武器職人専門学校」が主な舞台となっており、その学校の職人と「武器になれる人間」がバディを組んで、悪者を狩っていくのがメインストーリーとなっております。
例外的に職人単体、武器単体で強い人は数人程度いますが、基本的には職人と武器で組んだほうが強いので味方勢のだいたいのバトルは基本二人以上になります。
敵はそもそもただの人間ではない種族であることが多く、単独でも強いやつばかりです。
味方勢が二人一組以上であることが多いので、その分キャラも多くなるわけですが、本作は絵的な描き分けはもちろん、特徴などもわかりやすい(なんならやや過剰な部分もあるが……)かつしっかり差別化できているのはすごい。そんでもってそのキャラたちのほとんどが魅力的です。
個人的にはブラック★スターと中務椿ペアがめちゃめちゃ好き。ブラック★スターは職人であり、メイン主人公ではないのですが、準主人公で才能があるのに努力も惜しまず、いつでもまっすぐなオールドタイプ熱血キャラです。王道的なキャラが好きなら間違いなくはまるキャラです。
パートナーの武器である中務椿は、一種類にしか変身できない武器が多い中、手裏剣や煙球、短刀など何種類もの武器に変身できるハイスペック武器で、暴走しがちでわがまま気味なブラック★スターに振り回されつつも、ブラック★スターを献身的に支える人間的にも器が大きい良キャラです。
敵キャラでいえばミフネが好きです。本作、戦う人たちは敵味方問わず能力者であることが多いですが、彼は数十本の刀と磨かれた剣技のみで戦います。無限一刀流という、トリッキーだけどちゃんと殺傷力もあるその戦い方は斬新かつ強力で、作中でもトップクラスの実力を誇っていた人物です。
そんなブラック★スターとミフネですが、作中で計3回戦います。1回目、2回目は割とあっさりと終りますが、それを踏まえても彼ら二人のバトルは外れがなく面白いです。
下の画像はエクスカリバーです。ふざけたデザインと思うかもしれませんが、ガチでこんな感じです。剣に変身できる生物で、エクスカリバーを使えばどんなに弱い職人でも最強になれます。

画力
正直、最初はそんなにうまくないと思います。でも回が進むにつれどんどんうまくなって、そんなに癖はないけど、でも大久保篤(作者)が描いた絵だよねとわかるくらい特徴的なのを両立したものになります。キャラデザインや演出も秀逸で、繰り返しになっちゃいますが、わかりやすくて躍動感があるバトルシーンがうまい。単純な絵のうまさではなく、先述したようなものすべて含めるなら、今や彼はトップレベルに画力があると思います。
微妙な点
死者が少なくない
本作、言うなればダークファンタジー寄りで、序盤はまだ明るいですが、鬼神という敵キャラが復活して以降はずっと暗くてシリアスな物語が続きます。その過程で退場するキャラは少なくなく、ラスボスである鬼神も1人を犠牲にして封印という形で終わります。
救いがあるとすれば、ガチメインキャラは一人もいなくならないことですかね。
ただ、キャラ退場が好きではない自分は、やはり微妙な点に挙げざるを得ませんでした。
マカの母親について十分な掘り下げがない
本作のメイン主人公がマカ=アルバーンという女の子なのですが、彼女の母親は本作では姿かたちどころか声や名前すら出てきません(ただし、姿は次回作炎炎ノ消防隊にてちらっと描写される)。それの何が問題なの?と言われれば、別に問題はないです。ないんだけれども、微妙に引っかかってしまいます。彼女は姿かたちや名前は出ないのに、パーソナル情報は割と出るからです。
・現死神様の武器(鎌に変身できる)でありデスサイズ(人の魂99個と魔女の魂1個を食った武器がそう呼ばれる。簡単になれるものではなく、数人しかいない)でありマカの父親でもあるスピリット=アルバーンの元奥さん
・学生時代はテストで1位を取るほど頭脳明晰、元旦那であるスピリットを使いこなす鎌職人でもあり、マカの憧れでもある
などなど魅力的な設定満載なのに、そういう設定が明かされるだけで本編には一切登場しないのは若干モヤります。
みなさんはどうですか?一線は退いたにせよ戦えなくもないだろうからマカを助けに来る展開とかあってもよかったし、何かしらの理由で戦えないとしても精神面でマカをケアするとかもできたはず。百歩譲って母親側からのアプローチはないにせよ、マカが母親に相談するシーンとかあってもよかったやろ、と思ってしまいます。マカがどんな過酷な状況でも落ち込まない鋼メンタルならともかく、普通に落ち込むどころか、なんなら弱いほうでしたし……。なんで母親を頼らないのか不自然まであるんですよね……。
完全に触れられてないなら逆に気になることもなかったのですが、割と設定はしっかりとしているのに加え、作中でも度々触れるから期待しちゃっていましたが、終ぞ出ることはありませんでした。シンプルに謎案件って感じです。
まとめ
以上が、ソウルイーターの紹介でしたが、いかがだったでしょうか。
本作、決してハッピーエンドとは言えないのですが、希望もある終わり方だったし、説得力はあるというか筋は通っている終わり方になります。前振りにはミスリードを散りばめつつ、その回収も割と鮮やかです。
アニメ版は、原作との兼ね合いで途中からオリジナルストーリーに入り、原作とは違う終わり方をします。内容については素晴らしいとは言えませんが、オリストにしては決して悪くないクオリティーではあり、アニメ版のほうが死者は少ない、原作よりハッピーエンドなどのプラスポイントもあります。何より、中途半端に終わるよりは、オリジナルでも完結まで描くというある意味潔い姿勢はやや好感が持てるまでありました。オリスト前の原作再現率もまあまあ高く、決して悪くなかったアニメ化と言えるでしょう。
それではまた、次回の投稿でお会いしましょう。
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